4K映像・動画とは 高ピクセル撮影に関して
【動画制作オプトインクがお伝えするお役立ち動画コラム】
ここ10年くらいで民生機に限らず、4K(4K UHDTV 3840×2160ピクセル)で撮影できる機種が増え、最近の機種ではほとんどの機種で4Kが使用出来るようになりました。最近では8K収録できる機種も手の出しやすい価格となり、高画質・高ピクセル撮影を求められることも増えつつあります。
ですが、今回は4K撮影でのメリット・デメリットを記載していきたいと思います。
4K撮影のメリット
①フルHDでの納品の場合、拡大できる
現在でもブルーレイディスクやフルHD(1920×1080)での納品や、配信が大部分を占めています。
そんな中での4Kでのメリットとは、拡大し画角の調整が編集で出来ることではないでしょうか。
フルHDを4枚並べると4Kと同じサイズになりますので画角にすると
「ウェスト→バスト位」までなら画質を損なわず、使用できるのです。
つまり4Kカメラ1台での収録にて実質2台分以上のカメラ画を得ることができるのです。
②画質
同じディスプレイで見たとき、フルHDよりピクセル数が圧倒的に多いため、画質がきれいに見えます。
これは、以前書いた「DVDという規格」にて記載した逆のことだと言えます。
4K撮影のデメリット
①ピントがシビアになる
メリット①に記載したブローアップですが、これは拡大した時でもピントが明確に合っていることが前提条件となります。
最近では一眼やシネマカメラなど被写界深度を浅く撮影することが多くあります。
撮影対象・方法によっては数センチのずれでピントが合っていないという状況になることが多く、その些細とも思えるずれでも、ピントが合っていないため拡大しての使用できなくなります。
それを防ぐために、被写界深度を深くすることもありますが、元の構図にてボケみのない映像となりせっかくの一眼・シネマカメラの映像の魅力が減ってしまうこととなります。(暈せば良いということではないので一例として記載しています。)
②装備が増える
上記事柄から、外部モニターにて大きく映像を確認するということがありますが、その分機材、重量が増え運用が大変になります。
③映像が重い
メリットの部分にて画質が綺麗であると記載しましたが、その綺麗な画質を保持するため撮影素材の容量が増え、その素材を扱うための高スペックPCが必要となり、ストレージ容量も多く必要になります。
撮影→編集完了の間だけ素材を保持していれば良いならば、ストレージに関しては大きな問題ではないかもしれませんが、実際の案件となりますと素材保存期間が存在し、日々社内ストレージを圧迫し続けることとなります。
④30Pしか撮影できない機種がまだ存在する
DVDやブルーレイディスクが納品となる場合、素材は60iと言われる記録方式になることが多くあります。
その際30Pの素材を混ぜるとフレーム数はほぼ同じなのですが、記録方式の違いから中間の動きが残像のようになります。
ダンスのように激しい動きを被写体にしたときに、この差は顕著に表れます。(1カット目60i→2カット目30P→3カット目60iというように交互に使われる・カットの変わりにて違和感がでてしまう)
始めから全ての素材を残像間ありきで30Pで収録するか、60Pにて撮影するようにしましょう。
⑤編集コストが増える
編集で調整できる分、凝れる要素が増えます。
これは編集コストが増えることに直結します。
まとめ
4Kなどの高ピクセル素材を良く耳にする分、その方が良いもの・そうしないといけないと思う方もいるかもしれません。
しかし、結局のところどのように運用するか、ということを念頭に置き使用しないと「余分なコストがかかった」「思ったものと違った」「出来ると思っていたのにできなかった」など事故につながることもあり得るのです。
大切なのは、アウトプットに紐づいた機材準備ということなのです。
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オプトインク 森田眞弘2011年から映像制作・技術会社にて企業映像や記録・配信映像にて |