フリーランス・個人事業主・屋号・会社に依頼時の金額違いに関して①
しばらく、コラムを書いていなかったですが、
これから、また時々かいていこうと思います。
本日は、題名通り「お客様が支払うお金の話し(依頼料)」です。
※あくまで一個人の意見です。
よく、フリーランスに安く依頼できた。。など話しを聞くことがあるかと思います。
フリーランスは安いのか。。。これは結論から申し上げてこれは「正解」であり「間違い」です。
映像は無形商材のため、明確な相場が実はありません。
「価格」が人件費・稼働費・機材費・経費・純利益・投資で構成されているというのは大きく違いはありませんが、組織によってそれぞれの金額が違います。
今回は一旦「人件費・稼働費・機材費・経費・純利益・投資」について記載します。
1.人件費
これも会社によって違いはありますが、
技術会社が業務委託のカメラマン1名に支払う金額は1日間:体だけで3万~+税+交通費+食事が標準と言われています。
最近はこの標準も崩れてきていますが、一般的にはこれくらいです。
もちろん「拘束時間が長い」「危険な仕事である」「その人しかできない」などは、もっと金銭が発生する場合もあります。
キャリアが少し浅い。年間的に業務を依頼しているなど、いくつかの要因にて少し下回った金額で依頼する制作・技術会社もありますが
内内で依頼するのがこの金額です。
※もちろん、フリーランスを買いたたいている会社もあります。
特に初心者も多いウェディング・youtube・スクール映像業界が買いたたきます。
※上記3業界は1映像あたりの予算がないことにも起因しています。
人件費を分かりやすく言うと「1日あたりの拘束費用」です。
依頼されたその時間他のことができないという「拘束」と「本人の技術・能力」にお金が発生しています。
※1日3万なら1時間撮影で3千円でお願いします!みたいな減額依頼はたまに言われる人がいるらしいです。
ただ、一般的には他の撮影を入れられない限り1時間であっても1日料金となるのが通常です。
2.稼働費
人件費とあまり変わりはしないのですが、「拘束力が低い」ものが当てはまると思います。
例えば、3日かかる作業だけど6万で依頼(ただ、納期が10日間)だと、自身の好きな時間に稼働できるため、「拘束力」が下がり、やや少なめに依頼できることがあります。
※もちろん。3日かかるなら3万×3=9万でないと行えないという人も多くいます。
ただ能力が異常に高い人は3日かかると踏んでいる作業を1日で終わらせることもできるため、割と交渉ごととなります。
作業でいうと「編集」「構成」「演出」などがこれにあたります。
3.機材費用
文字通り、撮影時などに使う機材の費用です。
要するに、持ち資産使用金額・レンタルした場合の実費+調達料金です。
機材も消耗品のため、使えば使うほどへたるため、その費用と考えると分かりやすいかもしれません。
※機材費とらない会社、人件費に込みの組織などもあります。
これは所有している人の考え方によって違います。
「せっかく持っているのだから、眠らせる位なら機材費なしで見積出す」
「そもそもカメラがないと撮影できないから、最低限は人件費に込みにする」
「1000万する機材出すのだからそれ相応の金額がほしい」
「機材は時代と共に買い替えが基本だから、ペイさせたい」
など考え方は千差万別です。
※金額きめる人の出身(技術・フリーランス経験あり・営業から入った)などによって変わるような気がしています。
ただ、レンタルした場合は別です。実費+調達料金が発生します。
※調達料金とはレンタル業者に手配・受け取り・動作チェック・返却にかかる稼働費用です。
4.経費
これは、比較的分かりやすいかと思いますが、アウトソーシングした金額です。
※外注カメラマン・交通費など外部に出ていった金額です。なお、レンタル機材もこれに含まれます。
5.純利益
ここは、組織によって大きく異なり、フリーランスと会社との価格差がおこる大きな理由の一つです。
実際に聞いた話ですが、
A社 100万の案件に対し製作費は3割までで7割を純利益にしないといけないという社内ルールがある。
B社 100万の案件に対し製作費は5割までで5割を純利益にしないといけないという社内ルールがある。
と会社の方針によって大きくことなります。
対しフリーランス・個人事業主の多くは、自身の稼働・人件費+少しのα=純利益としている人が多く。
その差から金額差が生まれます。
もちろん、人数のいる会社はリスクヘッジが取りやすく突発的な事柄にも対応できるリソースを常に確保されているので、その金額だと考えると良いかもしれません。
要するに、純利益は突発的リスクを軽減するための金額なのです。
※会社がつぶれないための金額でもあります。
※余談ですが居酒屋の酎ハイの原価は10パーセントから20パーセントなので、それを考えると7割純利益でも暴利ではないとも言われたことはあります。
6.投資
これは認知してもらうための金額や確約されていない定期イベントの1回目などが当てはまります。
「この仕事をつつがなく完遂したら次につながるかも」
「年4回イベントあり、内1回は赤字だけど4回やれば元とれる」
「PR作成したら別部署を紹介してくれそう」
「サンプル使用できる」
など、将来の案件に対する投資としてされる「値引き」金額です。
いかがでしたでしょうか。
少々分かり辛いかもしれませんが、
見積に記載されている項目の意味を今回は記載しました。
次回はこれらを踏まえた上で、会社に依頼するメリット・デメリット、フリーランスに依頼するメリット・デメリットなどを書いて行きたいと思います。
この記事を書いた人
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オプトインク 森田眞弘2011年から映像制作・技術会社にて企業映像や記録・配信映像にて |